アトピーと生活

ほとんど完治したアトピーの事を中心に

嫁が鬱3日目

今日も嫁は憂鬱。「憂鬱」とタイプしようとしたら予測変換で「U2」と出て、そう言う事なのかと一瞬思ったのだけれど全くそんなはずがないとすぐに気づいた。今日も朝は玄関まで猫を抱きながらのそのそと歩いてきて見送ってくれた。鬱なのだから僕が抜けて広くなったダブルサイズのベッドの真ん中で自由を謳歌しながら惰眠を貪り尽くせばいいのにと思ったのだけれど、彼女は今までと同じように見送ってくれる。玄関まで来たついでに玄関のすぐそばにあるキッチンの冷蔵庫を開けてオレンジジュースをコップに注いで渡すと、強制的にオレンジジュースを飲まされる朝だと言いながらオレンジジュースを飲んでいた。

僕は健康なのでいつものように仕事をした。外での会議の帰りの電車の中でボスが「定年まで会社勤めが出来る気がしない。もう辞めたい」という話をするのでやめても人間なんとかなるから辞めればいいですよなどという無責任なアドバイスをした。その流れで嫁が今週は仕事を休んで悠々自適にアニメをみて過ごしているという話をするとさも深刻そうに受け取っていたので、だからお前はダメなんだと思う。鬱なんてそんな深刻に捉える問題ではないのだ。死が生のひとつのバリエーションだとすれば鬱状態も生のひとつの状態に過ぎない。ダイバーシティを盾に鬱を正当化する。奥さんが会社を辞めたら君一人の給料でやっていかないと行けなくなって大変だねと言われる。どうしてお金の事を気にするのか。人間よりも後に生まれたお金という存在に人間の存在が危ぶまれてはいけないとボスに伝えた。ボスは仕事を辞めて羊飼いになりたいというので丁度最近読んでいたジェイムズ リーバンクス『羊飼いの暮らし』をカバンから出して、羊飼いはマジでヤバイから辞めた方が良いと伝えた。本を読め、そして発言をしろ。

羊飼いの暮らし──イギリス湖水地方の四季 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

羊飼いの暮らし──イギリス湖水地方の四季 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

天気が良く暑いので嫁を少し外に放牧するかと思い西荻窪のハンサム食堂で夕飯を食べようと伝えると、どうしようかなという返信が来る。いけそうだったら行こうかと返信。定時になりスマートフォンを見てみると行ける気がするとに事。偉いぞと褒め称えて西荻窪に向かう。嫁は先について南口の車止めに寄っかかって待っていた。まるで生気がなく笑ってしまう。ハンサム食堂は今日は揚げ物が出来ない日らしく、焼き物を中心に食べる。シンハーを飲んで、彼女も久し振りにお酒を飲む。今日の報告を受けて、ストレスの原因になった話を延々と聴きながら酒を飲んでご飯を食べる。今日の報告はうちに居る2ひきの猫が代わりがわり寝ている彼女の元に来て一緒に寝てくれたというもので天国のような話だったのでとても笑ってしまう。リラックスしているようで沢山の事を話してくれたので褒め称える。お腹がいっぱいになったので中央線に乗り最寄り駅まで向かう。家まで歩いていたら通り道にある古本屋に行きたいというので向かう。美味しんぼを6冊買ってあげる。600円。安い。彼女はこつこつと一冊100円の美味しんぼを集めている。

家に帰りシーツや枕カバーなどを新しいものに総取っ替えする。シンクに溜まった洗い物も全てすませて生ごみを外に出す。部屋が汚いと憂鬱も加速するという僕の持論があるので憂鬱な時ほど出来る限りの丁寧な暮らしをする。掃除機もかけて部屋を綺麗にしていると嫁はベッドの上でねっ転がりながら扇風機の風を浴びて買ってきた美味しんぼを読んでいた。新しくなった寝具に包まっている彼女の背中をさすりながら本を読んでいたらスヤスヤと寝息が聞こえてきたので今日もちゃんと生活をして偉かったですねと思った。彼女の子守をしてくれた猫たちにありがとうと言って煮干しを一匹づつあげた。