アトピーと生活

ほとんど完治したアトピーの事を中心に

嫁が鬱

今週末くらいから嫁が全くやる気が起きないようでずっとベッドの家でNetflixを観ては寝て起きては猫を撫でては寝て起きては美味しんぼを読んで寝てという事を繰り返していた。これはいかがなものかと屋上に住んでいる友人がブクブクやっているところに押しかけて3人で近所のホームセンターまでお散歩でもしようかなどという提案をした。歩きながら彼女は鬱っぽいという話を淡々と静かに話した。足音のように小さい声と一定のリズムで彼女は話した。彼女はいわゆる正義感強く真面目で、コミュニケーション能力の高いタイプ人間で、メンヘラちゃんとは真逆の道を歩む人なので、あっこれは完全に真面目な人ほど鬱になるっていうパターンのやつだと友人と顔を見合わせて笑った。友人は超がつくほどのド級のジャンキーなので、鬱と躁を繰り返して毎日を楽しんでいるような人間だし、僕と言えばまだサイコパスという言葉が一般的では無かった1990年代に東京の大学病院で反社会性人格障害などというレッテル貼られたものだから超がつくほどのド級のジャンキーだった。今はとってもクリーンで毎週末になると奥多摩に出かけては山を登り、多肉植物を育てたりしているから完全にチャラなんだけれどみんなそのような世界と世界の間の何も無い真っ黒な空間で数年を過ごした事がある。そのようにして人生を悪い意味で適当に生き抜いてきた人間達なので鬱病を大して重く受け取っていない。友人は100点の笑顔で彼女に向かって「頑張れ!頑張れ!」と頻りに叫んでいた。僕と言えばそれを見て笑い、嫁はお前らのせいで鬱になったかもしれないと笑いながら本気の声と表情で言うものだからマジで心がヤバかった。ということで嫁が会社を休んでいる。朝僕が会社に出る時に彼女が今日会社行かなくてもいいかなと言ってきてびっくりした。会社なんて好きなだけ休めばいいのだ。経験則的に3ヶ月くらい仕事を休んでいれば大抵の鬱はなんとかなる。本当は鬱の時にオススメしたいのが村上春樹の小説なんだけれど、彼女は今日ずっとアニメを見ていたらしい。村上春樹を読むと鬱病になるのではなくて、人は鬱病になると村上春樹を読むのだ。村上作品の良いところは主人公が鬱になって数ヶ月人生からドロップアウトするところにある。隠喩の鋭さとか、形容詞の奥行きとかそういうものは置いておいて、鬱っぽい感じで塞ぎ込むけど最終的には外に出て人生悪く無いっぽいよみたいな事を訴えかけてくれるから村上作品は最高なのだ。おっこいつも鬱で仕事サボってんじゃん僕もまだ全然オッケーだなとか思えるのが良い。ダメなやつをみて自分のダメさを棚上げして、ついでに棚卸しして店内全商品品変えしてしまえばオッケーなのだ。そんなこんなで嫁は明日も会社を休むのだけれど、何するのと聞くとしながわ水族館行くというのでいいなーとなって僕も明日会社休もうかなとか考えている。でも鬱の時の一人の時間って大人の特別ボーナスタイムみたいなものだからひとりにさせてあげようかなとも思う。とりあえず息をして心臓が動いていれさえすれば全てオッケーなのだ。鬱だと鬱っぽいポーズをしがちだけれど、それは折角の鬱期間を有意義に過ごせていなくて勿体ないので鬱の時は鬱だけど自分の好きな事だけをしてゲラゲラ笑ってたくさん食べてたくさん寝てればいい。あとは会社の人から電話がかかってきたら「鬱です...」と鬱顔ダブルピースで言えばいいのだ。エンジョイ鬱ライフ・トゥー・嫁。