アトピーと生活

ほとんど完治したアトピーの事を中心に

生活のたのしみ展2019の空間構成の素晴らしさについて

糸井重里率いるほぼ日が主催する「生活のたのしみ展」に行ってきた。昨年度は六本木ヒルズで開催されていたらしいけれど、今年は丸の内の一等地。複数のビルの1階フロアと歩行者オンリーの外部空間で構成された空間は緩やかに外と内を繋いでいた。計算された素敵な空間だった。

今日は嫁が飲み会という事に気付き、この貴重なプライベートタイムをどのように過ごすか、朝の満員電車の中で考えていた。いつもと同じように友人を招いて、社会などを煙に巻くのも良いけれど、今日はなんだかもっと別のことがしたい。そんな事を考えていると、ほぼ日の「生活のたのしみ展」が開催されていることを知る。個人的にゆるふわ感の漂うほぼ日のブランディングに謎の抵抗感を感じている。それでも、毎年週末には人で溢れかえると聞いていたので、この機会に飛び乗って見る事にした。どうせなら去年までは母と一緒に行っていた姉も誘う。二つ返事でオーケイと返信が来る。流石のフットワーク。仕事終わりに楽しみがあると、精神的にハッピーになる。

サクッと仕事を終わらせて、6時前に東京駅に着く。既に着いていた姉と合流して、会場へと向かう。駅から丸の内へと向かう僕たちは限りなく少数派で、大多数の丸の内から駅まで向か人々の流れに逆らいながら、KITTEを抜けて、1つ目の会場TOKIAへ。

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TOKIAの長細い1階フロアを商店街に見立てて、特徴的なお店が並んでいた。東京のお店が並ぶTOKIAに最もマッチする空間構成だった。

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ざるや手ぬぐいなどを買いながら、商店街を眺めていると、「おちつけ」と達筆で書かれたバッヂやキーホルダーを扱っているお店が目に付く。どうやら最近糸井さんが良く使うワードであるらしい。店内に入ると、男性のスタッフさんが「これがおちつけの原画です」と言っておちつけの原画を見せてくれた。「この原画、お写真を撮られせていただいてもよろしいでしょうか」と尋ねると「どうぞ」との事で写真を撮らせていただいた。写真を撮り終わった後に「この人はおちつけ!と思いながらこの書を認めたのでしょうか、それとも落ち着いた心で認めたのでしょうか。どちらなのでしょうか」とスタッフさんに話しかけると、僕の声が聞こえていたのか、聞こえていなかったのかは定かでは無いけれど完全にスルーされた。完全に、彼は、落ち着いていた。全くもって意味を成さない時間をそのブースで過ごし、僕はほぼ日の事をなんだか今日の朝よりも好きになってしまった。

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TOKIAを後にし、仲通りで展開されている外部のよりみちストリートへ向かう。内外を自由に動き回る心地の良いリズミカルな動線だった。内部で完結するのではなく、街に開いていくそのイベントの将来性をひしひしと感じた。

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よりみちストリートには雑貨や古本が詰め込まれたバンやスクールバスなどが点在し、ここでも小さな中と外のリズムが生まれていた。柄や生地、ボタンを選びオーダー出来る傘の店などがあった。外部に完全に解放されたよりみちストリートには、ほぼ日っぽいマダムだけでなく、丸の内で働いているのであろうスーツを着込んだビジネスピープル達もチラホラと見受けられた。その光景を見た瞬間に、このイベントは大成功のさらに上を行く成功を成し遂げている事を実感した。本当に素晴らしい空間だった。

TOKIAから、よりみちストリートを介し、そのまま丸ビルの1階フロアに誘導されるように、僕たちは進む。さっきまでは外にいたのに、いつのまにか内にいる。この不思議な体験の凄さを設計したのは誰なのか。空間構成を担当された方、ありがとうございますという気持ちになった。世界SIDEという位置付けの丸ビル1階フロアは、東京的商店街のTOKIAとは異なり、ヨーロッパのバザールのような空間構成を成していた。動線も商店街のような直線的なものではなく、緩やかなカーブを描いて、角を曲がると新しい世界が目に飛び込んでくる。イスラエルから台湾、台湾からイギリスというように、様々な世界を体験することができる。昔良く履いていたNAOTのサボを懐かしく思えたり、ハリボーの詰め放題などの興味をひくものがたくさんあった。総じてとても楽しい時間を過ごすことが出来た。

超個人的な話になるのだけれど、昨年亡くなった母が好きそうなものが、たくさん並んでいた。そして、彼女の服装や髪型にそっくりな、同世代の女性を見かける度に、懐かしいような、たまらなく寂しい気持ちになった。彼女はほぼ日やA&Sの熱心なファンであった。そのような事を思い出したりしていた。いつか僕も死ぬのだから、それまでたくさんの事を経験しておくのだ。そんな事を思ったりした。M4E.