2019/4/14
なんだか毎週高尾に来ているなと思う。百名山をスタンプラリーのように全て登る事を目的にする登山スタイルも楽しいのだろうけれど、国土地理院の地図とコンパスを見ながら、同じ山を様々なルートで登るのだって同じくらい楽しい。

高尾山・景信山・陣馬山登山詳細図2013改訂版ー82コース高尾山1:5000拡大図付きー
- 作者: 作成・解説:守屋益男(日本勤労者山岳連盟顧問)・守屋二郎
- 出版社/メーカー: 吉備人出版
- 発売日: 2013/06/30
- メディア: 地図
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たった1回程度登っただけでは、その山の事なんかほとんど何も分かっていないと同じなのだ。などという言い訳をしつつ、2019年の3回目のハイキングも高尾エリアに行くことになった。
薬王院への新年の挨拶を兼ねての1号路、ただただ歩きたいだけの南高尾山稜と来て、今回は王道の奥高尾縦走路。奥高尾縦走路は陣馬山登山口から陣馬山に一気にハイクアップし、緩やかなハイキングを楽しみながら高尾山へと向かう約16km。ランナーもハイカーも沢山いるので、初心者にも安全なルートだと言える。
陣馬山登山口へはJR高尾駅からバスが出ている。7:30頃に高尾駅に着くと、目の前のバス停には長蛇の列が出来ていた。陣馬山の人気の高さが伺える。1本目のバスが来て、すぐに満員になる。でも大丈夫。そんな時にはバス会社が臨時便を出してくれる。僕たちは臨時便の方に乗り込み、運良く座る事が出来た。陣馬山登山口までは20分ほどかかるので、座れると嬉しい。これから何時間も好きで歩き続けるくせに、バスや電車では数分でも座りたがるのは何故なのか。自分でも分からない。
バスは高尾の街を抜けて山道に入り込んで行く。途中に桜が咲き乱れていたり、里山の風景が広がる。
バスが陣馬山高原下に着き、ここからコンクリート舗装された道を山道まで歩く。個人的に、精神的にも肉体的にも、低山ハイクで一番大変なのがこの登山道までの舗装され道。まだ身体も温まっていないし、ハイカーズハイにも到達していない街の人間の脳の思考回路が邪魔でしょうがない。大体登山道に着く頃には、都会人としての僕のシナプスやニューロンのようなものは全部絶滅し、ハイカーとしてのそれが姿をあらわす。バス停の近くの売店に、京王高尾スタンプラリーのポイントがあったのだけれど、僕は気付かずに進んでしまったのでスタンプラリーが出来なかった。スタンプラリー、楽しそうだから皆様いかがでしょうか。ここで忘れるともう絶対にフルコンプ出来ない仕様なので気を付けてください。
登山口から陣馬山山頂を目掛けて歩き始める。この頃には大分頭もぶっ壊れてきて、とても楽しいハイキングの始まりといった感じ。
陣馬山の一気に高度を稼ぐような急な登りが続く。かと思えば急に気持ちの良い尾根道に出たりするのが陣馬山の良いところで、疲れていてもずっと楽しみながら登る事ができる。登山道の脇の木々からは新芽が出ていた。もうすぐここにも春が来る。
急な斜面をモンベルのバーサライトとトレイルバムのバマーが登って行く。Pはバギーズショーツに、バンコクで600円で買ったGUCCIのブートTシャツを合わせる高等ULファッション。足元のinv8がニクい。Mはスッカスカのバマーを背負い、s2w8のメリノウールと山と道のロングパンツ(ライト)。
急斜面を登り抜き、陣馬山山頂に到着する。陣馬山は武将が陣を張った事から「陣場山」と言われていて、それが転じて陣馬山となったらしい。山頂では大きな数匹の鯉が風を浴びて、気持ち良さそうに泳いでいた。
陣馬山の山頂のモニュメントはいつ見ても不思議な造形をしている。もうほとんどアレの様にも見える。木彫りの熊で言うところの、面彫で形取られたミニマムな造形の意図が気になってしょうがない。陣馬山山頂で本日2回目の朝食を取り、辺りを少しだけふらつく。低山と言えども山頂の気温は低く、身体が冷えてきたので動き出す事にする。
次に目指すのは景信山。距離としては5km程度で、緩やかな山道が続く。道も広く、ランナーやハイカーと頻繁にすれ違う。すれ違うランナーとハイカーでは体格が全く違う。本格的に山を走りたいとは思わないけれど、ランナーは皆スッキリとした体型で見ていて気持ちが良い。僕も最近はフェイスラインが気になるお年頃なので、身体のためにランでも始めようかしらん。久しぶりに歩いたせいか、ほとんど覚えている道は無く、新鮮な気持ちで歩く事が出来た。山とは関係のない俗世の下らない話をしながら歩いていると、明王峠に着く。
明王峠の売店が開いているのを初めて見た。缶のジュースや、肉まんほどの大きさのある饅頭が売られていて笑った。
その後も山道を散歩していくと、景信山に着く。丁度12時くらいだったので、昼食にする。
パプリカとハーブソーセージをフライパンで炒めて、塩と胡椒で味付けをして完成。美味しいパプリカとソーセージを食べながらメインのリゾットを作る。
微塵切りにして冷凍しておいた玉ねぎを、ソーセージの油の残ったフライパンで炒める。冷凍をして細胞を破壊しているので火が通るのが早い。玉ねぎと一緒にベーコンも炒めておく。別の鍋にご飯と牛乳を入れて、火にかけながらかき混ぜる。絶対に焦がさないように、ぐるぐると力を入れて回す。牛乳と米が馴染んできたら、炒めたベーコンと玉ねぎを投入してよく混ぜる。最後にチーズを大量に入れて、延々と混ぜる。チーズが溶けて良い匂いがして来たらほとんど完成。仕上げに塩と胡椒、隠し味に少量の醤油を入れて完成。冷えた身体にマジでキマる。温かくて美味しい食事を食べると精神的にも肉体的にも満たされる。近くに座って休憩していたランナーが、チューブのジェルを飲んでいたのを見て、僕はランナーにはなれないなと思う。絶対に美味しいご飯が食べたい。
眠くなってダラダラしていると、景信山でもう2時間も休憩をしていることになっていた。これでは夢のリフト下山が出来ないという事になり、急いで片付けて足早に高尾山を目指す。
ポールを出して、途中走りながら高尾山を目指す。食事を経て、ザックの重さもほとんど無くなってきたのでとても軽い。やっとウルトラライトハイキングという感じがする。
小仏城山まで着いて、野原に寝転び休憩をする。Pはラスタに愛され、終始ハイになる。ハイになった友人につられ、みんなハイになり、足早に高尾山を目指す。
高尾山山頂に用はないので、巻道を進み、16:00終了のリフトへと急ぐ。
ギリギリリフトの時間に間に合う。初めて乗るリフトはケーブルカーよりも断然スリルがあり、森の中の空中散歩という感じがして良かった。ケーブルカーよりもリフトをオススメです。向かい側から来る空のリフトが寂しい。途中、写真を撮られるゾーンがあって、スプラッシュマウンテンのような機械による撮影だ都思ったのだけれど、完全に人がいて一眼レフで撮っていて笑ってしまった。
15分の空中散歩を終えて無事下山。初めて高尾饅頭を食べて、今日も今日とて高尾温泉に使って登山終了。帰りに国分寺の最高のお店で夕食を食べて帰宅。家に帰り9時過ぎには寝ていた。朝起きたら月曜日で普通に仕事があって、本当に死ぬかと思った。

首都圏1000kmトレイル2 詳しい地図で迷わず歩く! 奥多摩・高尾384? 特選ハイキング30コース
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